Project Detail 01 / Brand Collaboration
ZAKU Helgoland
作 ヘルゴラント / ブランド協業・リリースパーティー

清水清三郎商店の日本酒「作(ZAKU)」の新作純米大吟醸に、川本杜彦が描き下ろしたアートワークを提供。2026年9月19日、SOHO HOUSE TOKYOでお披露目パーティーを開催し、9月20日に発売しました。
- 商品名
- 作 ヘルゴラント(ZAKU Helgoland)
- 種別
- 純米大吟醸(作〈ZAKU〉シリーズの新たな一角)
- 蔵元
- 清水清三郎商店(三重県・鈴鹿)
- 川本杜彦の役割
- ボトルのアートラベル原画の描き下ろし、化粧箱のコピーライトとデザイン監修、プロモーションムービーの企画・制作の主導、コンセプトの発信
- 発売日
- 2026年9月20日
- お披露目会
- 2026年9月19日(土) SOHO HOUSE TOKYO(同一構成の二部制)
- 特設サイト
- seizaburo.jp/zakuhelgoland
Concept
コラボの背景とコンセプト
「作 ヘルゴラント」は、清水清三郎商店がアートとの融合を進める「Art of ZAKU」プロジェクトの第一弾です。
Art of ZAKU プロジェクト
清水清三郎商店は、創業150年の節目に「創業150年プロジェクト」を始動し、建屋の改築や「作(ざく)」「鈴鹿川」などの銘柄デザインの一新を行いました。こうして多くのアーティストと紡いできた取り組みを、「Art of ZAKU プロジェクト」として再定義したとしています。
- 01
見えない価値の表現
発酵の過程や職人の息づかいなど、数値化できない情緒的な魅力をアーティストとともに表現する。
- 02
言葉の壁を越えた発信
国内外のアートシーンや異業種とのコラボレーションを加速し、「クリエイティブ」を共通言語にする。
- 03
「文化的アイコン」へのアプローチ
音楽・空間デザイン・文学などと融合し、「文化的な体験」を提供し続ける。
モチーフ「ヘルゴラント」
現代物理学の礎を築いたハイゼンベルグが、20代の若さで量子論の着想を得た北海の孤島「ヘルゴラント島」。何かを見出すということは、深く長い孤独を引き受けることであり、その孤独を信頼する仲間と分かち合うことでもある。この発想を、ラベル・箱・映像・ポストカードのすべての軸にしています。
「酒を醸す営みと、紙の上に美しき何がしかを残す衝動。その根底には、数値や言葉だけでは推し量れない『自然と人間の純粋な交錯』が存在します。」
川本 杜彦
蔵元・清水清三郎商店より:「川本杜彦が引き出す『作(ZAKU)』の新たな表情。緻密なアートと酒造りのこだわり、細部にまで宿る熱量が、五感を揺さぶる至高の一杯へと昇華する。」
Works
制作物
川本杜彦が手がけたのは、アートラベルの原画、ラベルデザイン、化粧箱のコピーとデザイン監修、プロモーションムービーの企画・制作、そして来場者向けポストカードの原稿です。

アートラベル原画
テーマは、北の海に浮かぶ小さな島「ヘルゴラント」です。島の特徴的な地形を俯瞰図のように描き、繊細な点と線で表した島の形状の周囲に、航路や自然のモチーフを広げました。画面には意図的に余白を残し、見る人それぞれの解釈が宿ることを願っています。自然と人智、そして時を超えて未来を夢想する私たちの抱負を象徴する一枚です。ラベルには「artwork by MORIHIKO KAWAMOTO」の表記が入ります。
このテーマを受け取ったとき、その島の風景や、そこに流れた時間の重み、そして無限の可能性が頭の中に広がりました。それらを一枚の絵に込めることが今回の創作の核心です。
商品・制作物の写真




化粧箱のコピー(Text by Morihiko Kawamoto)
化粧箱の内側には、川本が語るテキストを日英二言語で記しています。
科学と芸術の永遠なる甘美な相関性。互いに屹立する存在同士、その境目を成すのが線と呼ぶべき「何か」なのだろう。
様々な人とモノの秘められたやり取りが満ち満ちた膨らみがあって、表現という所為によってそこにスッと入れられた切れ目から漂う芳香。
運命的発見が胸の内で煌めく、その悦びを携えて…。色とりどりの予感の花畔を歩く。
極小の一点に極大を宿す矜持を生きよ。今までと、これからに。たくさんの祝福あれ。
白と黒の双方に内と外、上と下といった関係性があるわけではなく…。
若きハイゼンベルグが目撃したひと時を果てしなく遠くに想像し、紙に下ろすそのペン先から鮮烈な黒が不可逆な始まりを宣言する。
目的と意図を排しようとする願いによって手指が自由になり、動くことで領域が生まれていく。揺り動かされる量子論の運命。表現は鼓動する。
落ち着き払ってペンを握る指先に託された、私が見知った幾つもの落ち着かない身体の過剰さ。
プロモーションムービー『線になるまで』(仮題で企画)
映像は、川本の感覚世界とそこから紡ぎ出される余白と時間の流れを、一人の表現者の内発的衝動と生活の断片を通して重層的に描く試みです。音、香、光、物質といったバラバラの断片が一本の「線」へと収斂していく過程を、視覚化しました。ロケ地は、レンタルスタジオ「Atelier Mass」と「青山・バーラジオ」という、対照的でありながら不可分の二つの空間です。
| 場面 | 内容 | ロケ地 |
|---|---|---|
| 名前のないもの | 日常の中で内面へ流れ込む光、音、形、香りなど、まだ絵とも言葉とも呼べない断片(ナレーションを含む) | |
| 選び、組み替える | 花を生ける、本を選ぶ、服をまとう、物を配置する。世界から受け取ったものが、川本自身のものへ変化していく過程をパフォーマンスとして描く | Atelier Mass |
| 自分の場所をつくる | 制作環境にある断片を何もない空間へ持ち込み、内面を映像の中へ再配置する | Atelier Mass |
| 線になる(原画の撮影) | 何もなかった紙に線が生まれる瞬間と、作品へ葉が重なる瞬間を強く捉える | Atelier Mass → Bar RADIO |
| 他者性の獲得(インタビュー) | 線は作品、ラベル、酒と共に他者に開かれ、見る人、触れる人、飲む人の時間へ流れ込んでいく | Bar RADIO |
完成した映像は、お披露目パーティーの冒頭でコンセプトビデオとして上映されました。
来場者向けポストカード
お披露目パーティーでは、来場者に3種類のポストカード(表裏)をお渡ししました。ボトルの写真と取扱店一覧、ラベルの原画と筆文字の句「孤島より 醸す光や 今日の縁」、そして読書する川本の写真と、都市にいて森を思う詩です。


1 ボトルと取扱店一覧


2 原画と句


3 写真と詩
「作 ヘルゴラント」2026年9月20日(日)発売開始 取扱店一覧(ポストカード掲載分)
はせがわ酒店
麻布十番店
東京都港区麻布十番 2-3-3
グランスタ東京
東京都千代田区丸の内 1-9-1 JR東日本 東京駅構内 B1F
東京ソラマチ店
東京都墨田区押上 1-1-2 東京スカイツリータウン・東京ソラマチ 1F
パレスホテル東京店
東京都千代田区丸の内 1-1-1 パレスホテル東京 B1F
日本橋店
東京都中央区日本橋本町 2-1-1 武田グローバル本社 1F
IMADEYA
千葉・本店
千葉県千葉市中央区仁戸名町 714-4
GINZA
東京都中央区銀座 6-10-1 GINZA SIX B2F
千葉エキナカ
千葉県千葉市中央区新千葉 1-1-1 JR千葉駅 ペリエ千葉エキナカ 3F
SUMIDA
東京都墨田区江東橋 4-27-14 錦糸町PARCO 1F
NAGOYA SAKAE
愛知県名古屋市中区栄 3-15-20 松坂屋名古屋店 北館 B1F
KAKU-UCHI TOKYO
東京都中央区八重洲 1-6-1 TOFROM YAESU TOWER 1F
Release Party
お披露目パーティー当日
2026年9月19日(土)、東京・南青山のSOHO HOUSE TOKYOで「作 ヘルゴラント」のお披露目イベントを、同じ構成の二部制で開催しました。
- 内容
- 新商品のお披露目・商品説明、「作」シリーズの特別試飲、作家×蔵元によるトークセッション
- 会場
- SOHO HOUSE TOKYO(東京都港区南青山3丁目8-35)。表参道駅徒歩5分、外苑前駅徒歩8分
- 担当
- 企画立案、演者のブッキング、当日の運営(株式会社10.2)
SOHO HOUSEは1995年にロンドンで誕生した、クリエイティブ業界で働く人々のための会員制クラブです。日本初の拠点として2026年春に東京へ開業しました。

当日の進行
- 1開会のご挨拶(司会:尾崎ななみ)
- 2コンセプトビデオ上映
- 3川本杜彦 登壇・スピーチ、清水慎一郎社長のご挨拶、乾杯
- 4歓談
- 5舞踊(新橋 喜美勇/尾上漕、三味線・唱 新橋 ゆめ)
- 6歓談
- 7対談(清水慎一郎社長 × 川本杜彦)
会場のキャバレールーム内は撮影できます。ステージ左手奥には、今回のための原画作品を含む原画を間近で見られるスペースを設け、会場後方の黒い台にはカナッペを用意しました。第一部は17時00分から18時30分です。
開会のご挨拶(抜粋)
今宵、私たちがこうして相まみえているこの夜は、清水清三郎商店とアーティスト・川本杜彦氏による新しい「作」、メインラインの新たな一角を担う『作 HELGOLAND』の誕生を祝うものです。数値や言葉だけでは推し量れない自然と人間の交錯から生まれたこの至高の一滴へと至る、その美しい物語の扉が今、開かれようとしています。
提供酒ラインナップ
『作 HELGOLAND』に加え、『作』の現行5種をご用意しました。
| 銘柄 | 表記 | 規格 |
|---|---|---|
| 作 ヘルゴラント | ZAKU HELGOLAND | 純米大吟醸 |
| 玄乃智 | GEN NO TOMO | 純米 |
| 恵乃智 | MEGUMI NO TOMO | 純米吟醸 |
| 雅乃智 | MIYABI NO TOMO | 純米吟醸 |
| 穂乃智 | HO NO TOMO | 純米 |
| 奏乃智 | KANADE NO TOMO | 純米吟醸 |
川本杜彦 スピーチ(決定稿)
黒紋付の懐より蛇腹の式辞用紙を取り出し、ひらく。この演出とともに語られたスピーチです。

みなさま。川本杜彦でございます。今、懐より取り出したこの紙に目を向けながら、言葉を紡いでまいります。
先ほどの映像のなかで私は、森に包まれる豊かで絶対的な孤独と、そこに連なる自らの営みについて語りました。しかし今改めて、あの果てしない孤独の時間は、まさに今日この夜を迎えるための長い助走であったのだという想いが深く胸に去来しています。静寂の中で見出した線は、決して個人の内側に閉じ込めるものではなく、やがて誰かの視線や外の世界へと開かれていくためのものでありました。清水清三郎商店の皆様が醸し出す光に照らされ、今夜こうして皆様のグラスに注がれることで、私の営みは豊かな広がりへと導かれていくのです。
人生は折りに触れて、儀式というものの重みと尊さを教えてくれます。今この時にも、この紙を開くというささやかな儀式を執り行いました。
目の前にあるこの原稿は私が書きましたが、この語りは私一人のものではありません。友人に手渡し、美しく清書されて改めて手元に迎えるという時間を経ています。自らを手渡し、その人の手と目を通して語り直される。そのやりとりを経て、ことばが温もりを得たとき。表現は孤独な手を離れ、真に共有可能なものへと開かれていきます。この場に立ち上る響きと、かぐわしき香りへの予感は、既にこの紙面から始まっているのです。
本日の場を開く開会の挨拶を務めてくださった尾崎ななみさんは、蔵元と同じく三重県をふるさとにお持ちです。先程の映像と音楽を共に創り上げた同世代の三人。大西さん、水落さん、瀧川さん。時を超えて夢想する私の抱負と美学を、見事に形にしてくれました。そして、この旅路を共に歩んで下さる清水清三郎商店の皆々様。今ここに連なるすべての皆様に。あらためて、深い感謝と敬愛の念を捧げます。
会の中盤には、尾上流家元に師事し、尾上漕の名を持たれます新橋 喜美勇さんによる舞踊がございます。皆々が集うこの新しき場を清め、終わることのない残響と共に重厚な記憶を刻むために。業と高潔さを同時に渇望する人間の矛盾を讃え、時に「魔法にかかる喜び」をこの場で分かち合うための、祝いの舞です。
『作 HELGOLAND』。私たちが未来に向けて何を願ったのか。その答えは、この酒が称える物語と孤独を引き受けた人々の想い、発酵の魔力、そして表現の脈動が交差するこの空間の気配そのものに宿っています。それこそがこの度の出会いの意義であり、私たちが共に希求してきたことであると言えるでしょう。
清水清三郎商店が、大黒屋清水清三郎商店として三重県鈴鹿の若松の地にて創業を果たしてから、今年で百五十八年あまり。発酵の魔力、よく生きてよく食すことの豊穣さ、科学技術の可能性。そして芸術が語り得る物語。この身に刻まれた、忘れ難きたくさんのことを引き連れて、まだ見ぬ未来へ。
皆様の五感がひらかれ、この夜の残響が常しえに響いてゆくことを願っております。
令和八年九月十九日 川本 杜彦
乾杯のご発声
スピーチ終盤、川本から清水慎一郎社長(清水清三郎商店 代表取締役)へお繋ぎし、社長のご挨拶ののち乾杯に移りました。乾杯の発声は次のとおりです。
有難う御座います。今日この場に私が立つことが出来ているのは、ひとえにこの方のおかげです。ご挨拶を頂戴します。皆様、拍手でお迎え下さい。清水清三郎商店 代表取締役 清水慎一郎社長です。
(社長挨拶後、乾杯へ)
皆様、グラスをお手に取り下さい。余韻を慈しむべく、互いにグラスは当てず、私が乾杯の一言を申し上げますので、皆様はご発声に代えて静かにグラスを掲げて頂ければ幸いです。
日本酒を、作を、そして何がしかを表すことを愛する全ての方に贈る「作 HELGOLAND」。それでは皆様。美しい生き方と、美しい飲み方に、敬意を表して。乾杯。
Gallery
当日のフォトギャラリー
スチール撮影は水落雅周。当日のようすをシーンごとにご覧いただけます。
会場と開会


展示と演出










川本杜彦 スピーチ









乾杯


舞踊








三味線・唱




対談










歓談






提供酒とお料理













Credits
クレジットとお問い合わせ
当日の関係者
- 司会
尾崎 ななみ
三重県伊勢市出身。株式会社サンブンノナナ代表取締役社長。あこや真珠ブランド「SEVEN THREE.」のブランドディレクターとして「金魚真珠®」を展開。伊勢志摩アンバサダー。
- 日本舞踊
新橋 喜美勇/尾上漕
新橋芸者として尾上流家元に師事。お座敷、東踊りの舞台公演など。龍角散CMにも出演。
- 三味線・唱
新橋 ゆめ
制作スタッフ
- 企画・クリエイティブディレクション
- 川本 杜彦
- 映像監督・記録撮影
- 大西 宏樹
- スチール撮影・記録撮影
- 水落 雅周
- 音楽・音響設計/会場PA
- 瀧川 宣之
- グラフィックデザイン
- 上村 泰
- スタッフ
- 西川 麻希子、早川 大貴、多幾 雅人、加藤 瑞稀、上村 京子、上村 弥々
お問い合わせ・関連リンク
- 企画・クリエイティブディレクション
- 川本杜彦(株式会社10.2)
- 蔵元
- 清水清三郎商店(三重県鈴鹿市)
本ページの記述・画像の利用については、事前に川本までご相談ください。
